日本の伝統的な衣装である着物には、さまざまな種類があり、それぞれに格(フォーマル度)が存在します。特に、着用するシーンに応じた着物を選ぶことが重要です。今回は、代表的な着物の種類とその格、さらに選ぶ際の注意点について詳しくご紹介いたします。
1. 着物の格と種類
着物の格は、大きく分けて「正礼装」「準礼装」「略礼装」「普段着」の4つに分類されます。以下、それぞれの代表的な着物についてご説明します。
◆ 正礼装(もっとも格式の高い着物)
・黒留袖(くろとめそで)
- 既婚女性の第一礼装で、黒地に五つ紋が入っている。
- 裾にのみ模様があるのが特徴。
- 結婚式の親族や仲人夫人が着用。
・白無垢(しろむく)
- 花嫁衣装として着られる真っ白な着物。
- 神前式などで着用される。
・色打掛(いろうちかけ)
- 結婚式の際に新婦が着る華やかな着物。
- 豪華な刺繍や金糸・銀糸を使用したものが多い。
・振袖(ふりそで)
- 未婚女性の第一礼装。
- 袖が長く、成人式や結婚式の披露宴で着用。
◆ 準礼装(格式が高いが正礼装ほどではない)
・色留袖(いろとめそで)
- 既婚女性が着る略式の礼装。
- 黒留袖と異なり、黒以外の色のもの。
- 紋の数(五つ紋・三つ紋・一つ紋)によって格が異なる。
- 親族としての結婚式や格式のあるパーティーに最適。
・訪問着(ほうもんぎ)
- 柄が縫い目をまたいでつながるようにデザインされた着物。
- 結婚式のゲストやお茶会、パーティーなど幅広いシーンで着用可能。
◆ 略礼装(ややカジュアル寄りのフォーマル)
・付け下げ(つけさげ)
- 訪問着よりも柄が控えめでシンプル。
- お茶会や食事会、ちょっとしたお出かけにも適している。
・小紋(こもん)
- 全体に細かい模様が入っている着物。
- カジュアルなシーンに向いており、街歩きや食事、観劇などに適している。
◆ 普段着(カジュアルな着物)
・紬(つむぎ)
- 織りの技法を活かした素朴でおしゃれな着物。
- おしゃれ着や普段着として着用される。
- 正式な場には向かないが、趣味の場や気軽な集まりに適している。
・浴衣(ゆかた)
- 夏の風物詩ともいえる、薄手の木綿の着物。
- 祭りや花火大会、リゾート地などで着用される。
- 基本的に素足に下駄を合わせる。
2. 着物を選ぶ際の注意点
着物を着る際には、次の点に注意しましょう。
① TPOを意識する
- 格に合った着物を選ぶことが大切。
- 例えば、結婚式のゲストとして訪問着を選ぶのは問題ないが、小紋や浴衣はNG。
② 季節に合った素材・柄を選ぶ
- 夏は麻や絽(ろ)、紗(しゃ)などの涼しい素材。
- 冬は袷(あわせ)という裏地付きの着物。
- 春や秋は菊や桜などの季節の花柄を選ぶのが粋。
③ 帯や小物とのコーディネート
- 帯や帯締め、帯揚げの色や柄もバランスを考慮。
- 格の合わない帯を合わせるとちぐはぐな印象に。
④ 着付けと所作に気をつける
- 美しく着るためには、正しい着付けが重要。
- 歩き方や座り方にも気をつけて、優雅な所作を意識。
3. まとめ
着物にはさまざまな種類と格があり、それぞれのシーンに適したものを選ぶことが重要です。特に、フォーマルな場では格を間違えないように注意しましょう。また、季節やTPOに合ったコーディネートを楽しむことで、より着物の魅力を引き出せます。着物を通して、日本の伝統文化をぜひ楽しんでみてください。
いかがでしたか? 着物選びに迷ったときは、ぜひ参考にしてみてくださいね!
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