着物季節別の着用例|春夏秋冬の選び方とレンタル活用ガイド

本記事は「着物 レンタル 季節別」「着物 レンタル 季節別着用」で情報を探している方に向けて、四季に沿った着物の選び方と、失敗しないレンタルのコツをまとめた実践ガイドです。和装コーデを担当する社員「椿さくら」へのインタビュー内容を編集し、経験にもとづく要点を整理しました。記事末に季節別カテゴリへ自然に進める導線をご用意しています。


先に結論|季節別・着用早見表

仕立ての目安代表素材の例主な行事の例
1–2月袷(裏付き)正絹、縮緬、綸子正月、成人式、結婚式参列
3–5月袷(〜5月)正絹(やや軽めも可)卒業式・入学式、春の撮影
6月単衣(裏なし)紬、江戸小紋、薄手正絹初夏の式典・会食
7–8月薄物(盛夏)絽・紗・麻夏祭り、花火、夕涼み会
9月単衣(残暑配慮)単衣用の軽やかな生地初秋の撮影・会食
10–12月正絹(しっかりめ)七五三、秋婚礼、年末行事

基本線は「10–5月=袷、6・9月=単衣、7–8月=薄物」。ただし近年は気温や会場環境に合わせて柔軟に調整する流れが広がっています。柄は**季節“先取り”**が粋で、写真映えもしやすいです。


インタビュー:椿さくらが語る「季節別レンタル」の要点

椿さくら
「季節の**仕立て(袷・単衣・薄物)**に、気温・移動時間・会場の空調を掛け合わせて考えるのがコツです。目安は、20℃以下→袷/20〜25℃→単衣/25℃以上→薄物。式場や写真スタジオは涼しく整っていることが多いので、実際の体感から選び直すと失敗しません。」


春(3〜5月)|淡色×先取り柄で、軽やかに上品に

春の基本

  • 仕立て:原則は袷。5月は気温次第で単衣寄りの軽さを選ぶと快適です。
  • 色柄:桜、若葉、霞、藤、杜若。つぼみ〜咲き始めを表す柄だと「先取り」の粋が生き、上品にまとまります。
  • おすすめ行事:卒業式・入学式、春の婚礼、食事会、屋外撮影。

レンタル選びの実務ポイント

  • 式典の“格”を優先:入学式や春婚礼には訪問着・留袖・色留袖など、TPOに合う礼装カテゴリから探すと安心です。
  • 帯と小物をセットで:淡彩の着物には、艶のある帯・重ね衿・パール系の小物が写真で映えます。
  • 屋外対応:花粉・雨対策でストール/撥水草履/汚れに強いバッグが便利です。

椿のひとこと:「春は淡彩×艶小物で顔まわりを明るく。家族写真は“主役を引き立てる一歩控えめ”が成功の鍵です。」


夏(6〜8月)|見た目も着心地も「涼」を最優先

夏の基本

  • 仕立て:6月=単衣、7–8月=薄物(絽・紗・麻)。
  • 素材選び
    • …透け感のある織りで盛夏の定番。
    • …からみ織でさらに軽やか。
    • …カジュアル寄りの涼感。夕涼みや観光に好適。
  • おすすめ行事:夏祭り、花火、夕方の会食、屋外ロケ。フォーマルは夏用の訪問着をチェック。

レンタル選びの実務ポイント

  • インナー勝負夏用長襦袢、吸汗インナー、メッシュ伊達締めで熱を逃がします。
  • 時間帯で決める:昼の屋外は“薄物+軽小物”。空調の効いた室内イベントは“単衣+夏小物”で涼やかにきちんと。
  • 浴衣との使い分け:花火・屋台中心なら浴衣が機能的。写真の格や会食の席次が気になる日は夏着物を。

椿のひとこと:「**襟元と足元に“涼”**を。半衿・帯揚げを明るく、足袋はうっすら透け感のある夏素材にすると、見た目も体感も軽くなります。」


秋(9〜11月)|深色×艶帯で、景色に負けない存在感

秋の基本

  • 仕立て:9月=単衣、10–11月=袷。
  • 色柄:萩、桔梗、菊、楓、銀杏。松竹梅などの吉祥柄は通年で使えます。
  • おすすめ行事:七五三、秋の婚礼、敬老会、紅葉ロケ。

レンタル選びの実務ポイント

  • 七五三は家族トータルで:主役(お子さま)を引き立てる半歩控えめな色選びが上手。父母のリンクコーデも人気です。
  • ロケ前提の防汚対策濃色の草履・バッグは土や落ち葉汚れに強め。裾を少し短めに着付けると動きやすく、写真もきれいに映ります。
  • 和モダンの遊び:深い臙脂・墨色・藍に、控えめな金銀の帯を合わせると、秋の光に品よく映えます。

椿のひとこと:「紅葉と撮る日は深色×艶帯。写真にコントラストが生まれ、後から見返して“選んでよかった”と感じやすいです。」


冬(12〜2月)|“格”と“防寒”を両立させて華やかに

冬の基本

  • 仕立て:袷。外気との温度差が大きい季節は、見えない防寒で体感を調整します。
  • 色柄:松竹梅、雪輪、熨斗、鶴亀。お正月や成人式は、金銀や格ある帯締めが晴れやかです。
  • おすすめ行事:お正月、成人式、冬の婚礼、謝恩会。

レンタル選びの実務ポイント

  • 中に仕込む防寒起毛肌着、ネルの裾よけ、足袋インナーなどを重ねて、外見の“きちんと感”は崩さない。
  • 顔まわりの明度:冬光はコントラストが強め。伊達衿・重ね衿でレフ板効果を作り、写真映えを確保します。
  • 会場移動が多い日道行・ショールで温度調整。屋内に入ったら素早く外せる軽さが便利です。

椿のひとこと:「“見える防寒”は最小に、見えない防寒を最大に。礼装の格を保ちながら、快適さもしっかり確保できます。」


迷ったら「気温×会場」で判断する

  • 20℃以下
  • 20〜25℃単衣
  • 25℃以上薄物(絽・紗・麻など)

同じ日でも、屋外移動が長い/屋内で着席が多い/写真撮影が中心などで体感は変わります。レンタル申込みの前に、開始〜終了までの行程をざっくり想定しておくと、仕立てや小物の選択がぶれません。


季節の柄・小物の選び方|“先取り”が基本

  • 先取りの考え方:季節の到来を少し前に表すのが上品。桜は満開より手前、紅葉は色づき始めが目安です。
  • 通年柄:松竹梅、鶴亀、唐草、御所車、七宝などは晴れの席で幅広く使えます。
  • フォーマル度の調整
    • 礼装寄り…濃色の無地〜控え柄×光沢帯
    • お出かけ寄り…中間色×趣味の半衿・帯留でさりげない個性を

レンタル活用術|失敗しない3カ条

  1. 季節×行事×会場を先に決める
    └ 例)「11月の七五三、神社〜会食、屋外移動多め」
  2. 仕立て→素材→柄→小物の順で選ぶ
    └ 仕立てを先に固定すると、迷いが激減します。
  3. 繁忙期は早めに押さえる
    └ 七五三(10–11月)・卒入学(3–4月)・夏祭り(7–8月)・成人式(1月)は動きが早いです。

椿のまとめ:「先取り気温対応。この二つを押さえれば、初めての方でも“きれいで快適”が叶います。」


よくある質問(FAQ)

Q1. 9月の結婚式、単衣と袷どちらが正解ですか?
A. 原則は単衣です。ただし会場が冷えやすい・写真の質感を優先したいなどの事情があれば、袷を選ぶ例外もあります。主催側のドレスコードと、当日の気温・滞在環境で判断すると安全です。

Q2. 夏のフォーマルは浴衣ではだめですか?
A. フォーマル度が必要な場では夏着物(絽・紗)+夏帯・夏小物が基準です。浴衣は基本的にカジュアルの範疇です。

Q3. 柄はいつの季節のものを選べば良いですか?
A. 先取りが基本です。桜はつぼみ〜咲き始め、紅葉は色づき前〜初秋。通年柄の吉祥文様なら季節を問わず使えます。

Q4. 親子リンクコーデのコツは?
A. 主役(お子さま)>同席者(親)の順に彩度と柄の主張を一段抑えると全体がまとまり、写真でも視線誘導がきれいです。

Q5. 屋外ロケで汚れが不安です。
A. 濃色の草履・バッグ、裾は気持ち短め、待機時は裾よけでガード。移動用の薄手レインコートが一枚あると安心です。

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